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10月号 骨粗鬆症のお話

 

 日本は、世界でも例を見ないような高齢化が進み、いまや65歳以上の老人人口が全体の4分の1を占めています。25歳をピークに身体は老化に向かうと言われており、加齢とともに人体の諸器官は衰え、様々な疾病が起こりやすくなります。
骨も例外ではありません。年を重ねるにつれ徐々に骨密度(=単位体積あたりの骨量)は減少し、また骨の質も劣化します。特に女性は、女性ホルモンの関係で、閉経すると急速な骨密度の減少をきたします。
若いころなら、よほど強い外力が加わらなければ折れなかった骨も、高齢者のスカスカの骨では、尻餅をつく、あるいは転倒して手をつくというような軽微な外力で、背骨や大腿骨の付け根・手首の骨などが、いとも容易に折れることが珍しくありません。そして高齢者では一旦骨折を起こすと、なかなか骨がつかず、手術や長期の臥床を強いられることがあります。骨粗鬆症患者さんで骨折を起こした方では、5年後の生存率が、大腿骨付け根の骨折では18%、脊椎圧迫骨折では15%正常よりも少ないことがわかっています。
骨折には、骨密度低下のみならず、体のバランスが悪く転倒しやすい方、筋力の低下した方、低栄養状態、ご病気でステロイドホルモン内服中の方、アルコール過飲など様々な危険因子が関与します。
現在日本では約1200万人の骨粗鬆症患者がいると推定されていますが、骨折しなければ症状がない疾患ということもあり、治療を受けている方はごく一部です。
ご自分の骨密度を知るためにも、中高年の方は、医療機関を受診の際には骨密度測定を受けておかれると良いでしょう(整形外科ならどこでも可能です)。

 

一般社団法人右京医師会 高橋康彦

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