ホーム >  今月の健康アドバイス 2017年

12月号 心房細動を見つけるためには

 

心臓は普通1分間に60-90回規則正しく血液を体に送り出します。この送り出された血液を手首の動脈などで感じることができ、これを脈拍と言います。心房細動になると脈拍は不規則になります。たまに飛ぶところがあるのではなくて完全にバラバラになります。心房細動は治療を必要とする不整脈(脈拍の乱れ)の中では最も多く、国内に約70万人患者さんがいると推測されています。診断するには検査が必要で、ずーっと心房細動の場合は心電図をとればすぐ診断がつきます。時々心房細動になる場合は診断がなかなかつかないこともありますが、24時間心電図や携帯型心電図でつけている時に起これば診断がつきます。しかし、まず疑って受診をしていただく必要があります。
家庭で心房細動に気づく方法があります。日頃から手首の動脈で脈拍をみることに慣れていればおかしいと思った時に、脈拍をとれば気づくかもしれません。でもこれは思ったより難しいものです。心房細動になると日頃より脈が弱くなること多く、慣れているつもりでもわからなくなります。その時は家庭用血圧計がお勧めです。心房細動になると血圧計の測定方法の関係で測定できない場合が多くなります。測って「エラーばっかりやった」と言われると、心房細動があやしいと思います。また、血圧計には脈拍を感じると音が鳴ったりハートマークが点滅したり、棒が伸び縮みしたりする機能がついています。これを利用すればバラバラに気づくことも多くなります。
なぜ、心房細動の診断が大切かと言うと、脳梗塞の原因になるからです。しかも大きな脳梗塞になる可能性が高いのです。有名人では長嶋茂雄氏がそうです。元サッカー日本代表監督だったオシム氏もこのために代表監督を止められました。また、小渕恵三元総理大臣もこれが原因で亡くなったと言われています。脳梗塞は予防できる薬があります。診断がつけば脳梗塞が起こる確率を減らすことができます。ぜひ、ドキドキや胸苦しさを感じた時は、脈をみて下さい。血圧を測ってみて下さい。気づかなければ何も始まりません。

 

一般社団法人右京医師会 高島啓文

今月の健康アドバイス バックナンバー