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11月号 スムーズな排便習慣で健康な毎日を

 

訪問看護の中で『食べること』と『排泄(便)』のバランスが上手くいっていることが健康を維持する秘訣であると、日々感じています。
高齢になると様々な要因で便秘になることが多く、当訪問看護ステーション利用者の約3割の方が何らかの便処置を必要とされています。
『おばあさん、最近元気がないんです』『行動が何か変なんです』という家族の方からの訴えの裏に、便秘が潜んでいることがよくあります。『脳腸相関』という言葉があるように、脳と腸は密接に関係しており、脳が腸に指令を出すだけではなく、腸の状態が神経を通して脳の機能に影響を及ぼすといわれています。
『食べる量が少ないから、便はあまり出ないと思います』とおっしゃる方もおられます。
いえいえ、そうとばかりいいきれません。実は便の約7割が胃腸壁上皮細胞が剥がれた物や腸内細菌の死骸、体内で不要になった鉄やカルシウム、マグネシウム、リンなどなのです。便1グラムあたり、腸内細菌の死骸は1兆個ほどあるともいわれ、また便には体内に入り込んだ異物や肝臓での解毒物が含まれています。ゆえに、便が体内に長時間滞留することは良いはずがなく、できるだけ速やかに排泄されることが望ましいのです。
薬剤の使用や看護師による便処置が必要な場合もありますが、普段から
『便意を感じたらすぐにトイレへ行く(朝食後の腸の大蠕動が起こる時間がねらいめ)』
『水分をしっかり摂る』『バランスの良い食事を摂る』『温かい食事を心がける』
『こまめに身体を動かす機会をもつ』『規則正しい生活を送る』ことを意識し、
スムーズな排泄習慣をつけ、ハツラツとした発色の良い毎日を送りたいものです。

 

訪問看護ステーション右京医師会 坂本美恵子

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