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2月号 肺炎の予防注射を受けましょう

 

 京都市では平成26年度から平成30年度まで高齢者に成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種が行われております。とは言え経過措置で、対象者は今まで同ワクチンを接種したことがない方で、年齢がその年度内に65・70・75・80・85・90・95・100才になる京都市民と、60~64才になる京都市民で心臓・腎臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウィルスにより免疫の機能に障害を生じている方のみです。

 

 抗生剤の進歩により肺炎は容易に治療できる過去の疾患と考えていませんか。高齢者の肺炎は治りにくく、一旦治っても肺炎を繰り返したり、身体が弱って寝たきり状態になることがしばしばで、認知症の発症リスクも上がります。また高齢になると飲み込む力(嚥下機能)と誤嚥したものを喀出する力が弱くなり誤嚥性肺炎を起こし易くなります。高齢者に多い誤嚥性肺炎の原因菌は口腔内常在菌である肺炎球菌であることが多いです。この肺炎球菌による肺炎の予防には肺炎球菌ワクチンが有効です。定期接種の対象者には自治体からの案内が郵送されておりますが、当該年度の3月末までですので、これを逃すと4年後の4月1日まで自治体からの補助を受けられません。その上、現在の方法は平成31年3月31日までの経過措置ですので、それ以降にどうなるのかはわかりません。高齢者、中でも成人用肺炎球菌ワクチン定期接種の対象者の方々は、肺炎なんか関係ないよ、と思わずに予防注射を受けられることをお勧めします。料金は4000円ですが、自己負担区分証明書の提出により市・府民税非課税者は2000円、生活保護受給者・中国残留邦人等支援給付受給者は無料となります。定期接種でない場合は全額自己負担で8000円程かかります。なお、今回のワクチンは23価ワクチンで一生に一回の接種ですが、接種後5年ほどでその効果が落ちることから自己負担にはなりますが同ワクチンの再接種とプレベナーという名の13価ワクチンの追加接種が望ましいです。

 

一般社団法人右京医師会 岩田 弘滋

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