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12月号 「不眠症とお酒、睡眠薬」

 不眠の方の、特に寝付の悪い方が寝る前にお酒を飲む寝酒の習慣は、確かに寝付は良くなるのですが、眠っている間にアルコールが抜けていく離脱(禁断)症状で、睡眠は浅くなり、夢を沢山見たり、途中で何回も目が覚めたりして、結局は熟睡の妨げとなってしまいます。更に、毎日寝酒をしていると、体が慣れてしまい、効果を得るためにより多くのアルコールの量が必要になります。
睡眠薬でも同じようなことが言えます。特に寝付を良くするための効き目の短いタイプの睡眠導入剤と呼ばれる睡眠薬はその傾向が強く、漫然と長期間使用していると、効かなくなって、服薬量が増えていったり、熟睡が妨げられます。効き目が短い睡眠薬の方が安全との誤解がありますが、効き目の短い薬ほど中毒(依存症)になりやすいのです。
アルコールや睡眠薬は、眠っている間だけでなく、翌日の昼間にも影響を及ぼします。毎日連用していると、体から抜ける途中、不安感やイライラ感が強まり、パニック発作を起こすようになることもあります。気分が重く、意欲が低下し、うつになることもあります。イライラして待てない、我慢できない、我儘になっていく等の性格の変化、子供返りが目立つようになると、アルコール、睡眠薬依存症です。
お酒は寝酒は控え、晩酌を程々に。睡眠薬は漫然と長期間使用せず、主治医と相談して正しい使い方に気をつけましょう。

右京医師会 奥井 滋彦

11月号 「ドライアイについて」

 寒い季節に入ってきました。これからの季節は、寒さと同時に空気の乾燥による「ドライアイ」の方が増える時期でもあります。
涙液は眼表面、すなわち結膜および角膜表面を潤す液体で、主涙腺からの分泌物のほか、結膜の副涙腺・杯細胞、眼瞼(がんけん:まぶた)の脂肪腺などからの分泌物などから構成されています。
涙液の機能としては、
1.角結膜表面の乾燥を防ぐ 2.角膜の表面を光学的に滑らかにする 3.角結膜上皮に栄養を供給する 4.角結膜表面の脱落上皮、代謝物や異物などを洗い流す 5.眼表面の感染防御機能 などがあります。

つまり「ドライアイ」とは涙液の量的不足または質的異常が原因で、様々な自覚症状とともに種々の角結膜上皮障害をきたす状態を総称したものです。又、自己免疫疾患(膠原〈こうげん〉病など)に合併する場合もあります。

自覚症状ですが「目の乾き」を訴えて来られる方は少数で、むしろ
1.目が疲れる 2.夕方になると物が見えづらくなる 3.目が痛い
4.目の充血 5.理由もなく涙がよく出る などの症状で来院され、そこで初めて「ドライアイ」と診断されるケースがかなり多く見受けられます。

ドライアイの診断、治療法は特に近年、格段に進歩しています。普段このような症状でお困りの方は、お近くのかかりつけ医に是非ご相談下さい。

右京医師会 今村 貞洋

10月号 「声枯れ(嗄声)について」

 声が枯れる、出しにくい、割れるなどの自覚症状を嗄声と呼びます。 喉が痛いのに、カラオケに行き大声で歌い、タバコを吸いながらお酒を飲み、乾燥した密室で過ごしていました、という患者さんをときに見かけます。まさに声帯には悪いことだらけの状況です。
嗄声は、基本的には声の使いすぎが原因です。その他に、タバコ、アルコール、ストレス、ヒステリー、アレルギー、カラオケ、応援、詩吟、職業(教師・保育士・歌手など)、子供に怒りすぎ、などなど・・・・。

声の安静と保湿を保ちつつ含嗽し、内服薬で消炎を図れば、おおむね軽快いたします。

 嗄声を起こす病気として、声帯結節、声帯ポリープなどがあります。特に喉頭癌、声帯麻痺など見逃さないようにする必要があります。喉頭癌は進行すれば、最悪声を失うことになります。声帯麻痺は、甲状腺癌や胸部(縦隔)腫瘍や動脈瘤などが原因で起こる場合があり、放置すれば生命を脅かされるかもしれません。

自己診断で押し通さず、たかが声枯れですが、早い目に医療機関に受診することをお勧めします。

右京医師会 平杉 嘉平太

9月号 「COPDって何だろう」

 慢性閉塞性肺疾患chronic obstructive pulmonary diseaseには、肺気腫型と慢性気管支炎型があります。二つとも、主な原因がたばこであり、長年症状が続き、吐く息の勢いがなくなります。肺気腫は肺胞が破壊されるので、呼吸する面積が減って、動くと息苦しくなります。細い気管支を広げている弾力のある線維も切れ切れになるので、末梢の気管支がふさがって呼気の勢いが減り、呼気に時間がかかります。また、肺胞が破壊されることで、肺全体は容積が大きくなり肺の表面が引き伸ばされています。そうなると、脳の呼吸を支配しているところ(呼吸中枢)に、「すでに息を吸って肺が充分ふくらみました」という、間違った情報が伝達され、まだ吸気の途中なのに呼気に切り替わってしまい、吸気も充分できません。そして頑張って呼吸運動をしても肺胞が破壊されているために、血液中に酸素を取り入れることができず、呼吸運動は空振りとなり、さらに頑張って呼吸運動し続けることで、全エネルギーの多くを呼吸運動につぎ込まねばならず、すっかり疲労してしまいます。
治療は禁煙、気管支を広げる吸入や内服や貼り薬、痰をとるお薬、感染症を治すお薬、症状により吸入ステロイドです。感染予防にインフルエンザワクチン・肺炎球菌ワクチンをします。呼吸不全になると在宅酸素療法や鼻マスクによる人工呼吸(非侵襲的陽圧呼吸)をします。慢性気管支炎は複数年続く咳と痰で、冬に悪化し、その他の呼吸器疾患が除外される場合ですので、症状で診断しています。肺気腫と慢性気管支炎は両方混ざって起こっていることが多いため、合わせてCOPDと言って、慢性呼吸不全の主な原因です。

右京医師会 水野 融

8月号 「C型慢性肝炎でも肝機能正常なら大丈夫なの?」

 C型肝炎ウイルスに感染すると急性肝炎を起こし、そのうち約3割の方はウイルスも消失し治りますが、残り7割の方は慢性肝炎になり、自覚症状がほとんど無い状態で肝硬変に進行したり肝癌を引き起こしたりします(従って肝臓は「沈黙の臓器」と言われます)。
慢性肝炎の方はALT(GPT)値が高い状態を示しますが、約2割から4割の方は肝機能が正常値です。こうした肝機能が正常の、つまりALT値が正常の方は今までは経過観察で良いと考えられ、ほとんどインターフェロンなどの抗ウイルス療法は行われませんでしたが、肝臓の線維化(線維化が強くなると肝硬変の状態になる)が進んでいる場合があり肝癌が生じてくる可能性があることがわかってきました。
血液検査の中で特に血小板数は肝線維化の目安となり、血小板数が15万/μl以下、またALT値が30IU/lを超えると肝癌の発生率も高くなります。また、肝機能正常の慢性肝炎の方に対する抗ウイルス療法は、ALT値異常の方とほぼ同等の効果があることがわかり、肝硬変や肝癌にならないためにも、肝機能正常のC型慢性肝炎に対しての治療として積極的に抗ウイルス療法を行う、これも1つの選択肢と考えられます。
C型肝炎ウイルス抗体の有無や肝機能等、気になることがあれば一度医療機関でご相談ください。

右京医師会 寺村 和久

7月号 「ちょっと待って、そのホクロやシミ治療」

  本年4月に独立行政法人国民生活センターより、ホクロやシミの民間療法における危害状況が公開されました。
エステやサロンでオゾン、レーザー、熱した針、漢方薬クリームなどによる治療で、化膿したり、皮膚が陥凹し瘢痕になったり全国で少なくとも47件の相談が寄せられているとのことです。
エステ・サロンでのホクロ取り施術による危害が39件、ホクロ取りクリームを使用した自己処理による危害が8件でした。
ホクロ取りクリームの場合は、個人輸入通販による場合が多く、その責任を問うことがなかなかできないと指摘しています。
国民生活センターでは、薬品や器具での”ホクロ取り”は医師法違反にあたる場合があると注意を喚起しています。
それでもホクロやシミをどう治療したらいいか気になることもあるでしょう。しかしこういった安易な広告にまどわされることなく、必ず専門医の診断をうけそれから治療を考えたほうがいいでしょう。ホクロやシミの中には悪性のものもまじっていることもあります。ホクロの相談は保険診療で可能です。最近はダーモスコピーという機器を使用して、悪性がどうかの判断をある程度できるようになってきました。
もし、ホクロやシミを治療したいとお考えの場合は、まず専門医による診察を受け、それから手術するか、美容的な治療をするか決めましょう。美容的な治療は保険がききませんが、どのくらい費用がかかるか心配でしたらその施術をやっている医院・クリニックに直接聞きましょう。

右京医師会 松木 正人

6月号 - 2 「特定健康診査を受けましょう」

 右京医師会では今年も5月29日から9月30日までの間、右京の各学区を巡回して特定健康診査(いわゆるメタボ健診)を行っています。医師による診察、身体測定(身長・体重・腹囲・BMI)、血圧測定、心電図検査、血液検査、尿検査に加えて希望される方には胸部X線撮影を行います。市民の皆様の健康管理のお役に立てればと考えております。
対象は1)京都市国民健康保険加入者のうち40~74歳までの被保険者、2)京都市在住の京都府後期高齢者医療広域連合の被保険者、3)京都市在住の生活保護受給者のうち40歳以上の者です。
また、要支援、要介護認定者以外の65歳以上の方には生活機能評価も実施させて頂きます。
料金ですが、40~64歳までの京都市国保加入者の方は500円で、その他の方は無料です。
一昨年までの市民検診は昨年より廃止され、特定健康診査に代わりました。京都市の事業を京都府医師会を通じて右京医師会が保健所、保健協議会と協力して行っています。
ちなみに、会社勤め・京都市国保を除いた国保加入者の方など上記の対象者以外の方、ならびに学区での特定健康診査(集団健診)を受け損ねた方は、お近くの特定健康診査実施医療機関で特定健康診査(個別健診)を受けてください。
なお、胸部X線写真の撮影だけでしたら、15才以上の希望される方は加入健康保険の種別に関わらず集団健診の会場で無料で
受けることができます。さらに20才以上の方で喫煙している等、問診で肺癌の可能性を認められた方は料金1000円で喀痰の検査(細胞診)を受けることができます。

お問合わせは右京医師会(tel075-872-1654)まで。

右京医師会 岩田 弘滋

6月号 - 1 「特定健康診査を受けましょう」

 本年4月末より新型の豚インフルエンザの世界的流行の話を聞くようになり、5月半ばを過ぎて日本国内、特に関西地方で流行が広がっております。新型インフルエンザに気をつけましょう。

【予防】 先ずは予防が大切です。人ごみを避けることと外出から帰宅後の「うがい」「手洗い」に加えて十分な睡眠時間が基本です。マスクの着用は既にインフルエンザを発症している人がウィルスを周囲に撒き散らさないためには有効ですが、市販の一般的なマスクは予防の目的には「しないよりした方がまし」程度です。次に予防注射ですが、新型インフルエンザのワクチンの完成は今年の年末頃になりそうです。

【治療】新型インフルエンザの症状の特徴は、突然の発熱と鼻水、咽喉の痛み、咳、全身の関節痛、筋肉痛、頭痛など従来のインフルエンザの症状に加えて下痢です。鼻や咽喉の奥に綿棒を突っ込んで行う迅速検査はインフルエンザの診断の決定に役立っており、今の時期のA型インフルエンザは新型インフルエンザを強く疑わせます。タミフル・リレンザは有効ですが、発症して48時間以内に服用を始めないと効果がありませんので、早めに治療を受けてください。基本は安静と水分補給ですが、葛根湯・麻黄湯などの漢方薬も早めに服用すればかなり有効な模様です。それから、高熱が出ているからと言ってむやみに解熱剤を使用するとかえって治療を遅らせますので、使いすぎないようにしてください。
なお、新型インフルエンザを疑わせる上記の症状が出現すれば最寄の保健所の発熱相談センターに相談することになっていますが、かかりつけの診療所・病院がある方は先ずそちらの先生に電話して指示を仰いだ方が良いかも知れません。

【終わりに】今回の新型インフルエンザ流行に対する日本政府の対応・マスコミ各社の騒ぎっぷりはまさに狂気の沙汰です。幸い今回の新型豚インフルエンザは低病原性で重症度は従来のインフルエンザと大差ありませんので、慌てずに冷静に対応することが肝腎です。

右京医師会 岩田 弘滋

5月号 「あなたも禁煙をしてみませんか?」

 最近ようやく日本でも禁煙の輪が広がってきました。京都でも河原町など繁華街やタクシーでの喫煙が出来なくなり、愛煙家にとっては本当に「煙たい話」ばかりです。
でも、こんな風潮を生かしてあなたも禁煙をして見ませんか。タバコには200種類の有害物質が含まれており、肺がんや肺気腫、心臓病さらには糖尿病の発症の原因となっているのです。そんなことは今まで耳にタコができるぐらいマスコミやかかりつけの医師から聞かされ、十分わかっていることでしょう。でも、なかなか止められないのがタバコなのです。
世界保健機関(WHO)は、タバコが悪いとわかっていても止められない状態に「ニコチン依存症」という病名をつけました。タバコを吸うと、数秒のうちにニコチンが血液にのって脳に運ばれ、神経細胞に引っ付いてドーパミンという物資が分泌されます。そしてこのドーパミンには気持ちよくさせる働きがあります。しかし、その気持ちよさもニコチンが分解されドーパミンも減ってくるとともに薄れていきますので、もう一度快感を得ようと次のタバコに火をつけてしまうのです。まさに大麻などの麻薬依存と同じ状態でそこから抜け出すのはなかなか困難となります。
でも安心してください。ここ数年でいろいろな禁煙のための治療薬が開発され、しかも健康保険で治療を受けられるようになりました。とくに、昨年4月に発売された「チャンピックス」という薬は画期的な飲み薬で、これを服用してタバコをすってもそれまで得られていた快感がなくなり、もう止めてもいいかなと思うようになります。つまり、禁煙のときにおこるつらい禁断症状をやわらげて禁煙成功に導いてくれるのです。
たばこを止めると、それまで悩まされていた咳や痰がおさまり、息切れも軽くなり、ゴルフのスコアーも上がるかもしれせん。またご飯がおいしくなり、肌のつやももどり、また歯周病もよくなります。これらは2-3ヶ月で実感でき、もうタバコを吸っていたときのような不健康な生活に戻りたくなくなります。さらに、タバコに使っていたお金がほかの楽しいことに使えるようになり良い事ずくめです。
風薫るさわやかな季節となりました。たばこを止めるには絶好の時期です。さあ、あなたもひとりで悩んでいないで、かかりつけの医師に相談してみましょう。きっとあなたの勇気ある決断を助けてくれるはずです。

右京医師会 竹迫 俊行

4月号 「小児科の不定愁訴」

 小児科の待合は、乳幼児や園児が走り回り熱があっても元気な待合が多い。そんな中、青白い顔をした小学生・高学年~中学生がポツンと待っていることが時々ある。
主訴の全んどは、腹痛、頭痛、下痢、嘔吐、朝起きられない等である。朝に症状が強く、午後はクラブ活動が可能な程元気になり、夕食後は絶好調である。一夜明けると又同じ症状を訴える。こんな日々が続く為、受診となる。 症状の全んどは交感神経優位の場合が多く、起立性調節障害症等と診断されることがある。
症状の説明に車に例える事が多い。1,000ccの車がボディーだけが2,000ccになり、エンジンは1,000ccのままであり、エンジンが無理をしている時に症状が出る。特に始動時に無理が多く、朝に症状が集中する。
対処として、エンジンのウォーミングアップが必要であり、早寝早起、朝の軽い体操が症状の改善にある。又、エンジンが2,000ccなるまで、約2年間が必要であり2年間の症状が存在することを理解してもらう。これらの説明で成長の過程での一過性の症状であることを知ってもらいたい。

右京医師会 上嶋 泰生

3月号 「特定健診を受けよう」

 平成20年度から従来の基本健診(市民健診)に代わって特定健診・特定保健指導が始まっています。
40~74歳の方が対象で、いわゆるメタボ健診といわれているものです。メタボリックシンドロームに的を絞ったものであること、従来よりも保健指導に重点が置かれていることなどが特徴です。
私は太っていないからメタボ健診なんか関係ないと思って特定健診を受けていない方もおられるかもしれません。しかし特定健診の検査項目は太っていない方でもぜひ調べておいていただきたいものですので、日頃医療機関を受診されていない方などは特に健診の受診をおすすめします。
また、75歳以上の方も特定健診に準じるかたちで健診を受けることが可能です。
京都市国保の被保険者の方、京都市在住の75歳以上の方等は、個別の医療機関や検診機関以外に小学校などの会場で行われる集団健診でも受診できますのでご利用ください。健診実施機関や実施の期間など詳しくは各保険者などが行う広報等を御参照ください。

右京医師会 福州 修

2月号 「花粉症の季節には中耳炎にもご注意を」

 今年もスギ花粉症の季節が近づいてきました。例年京都では2月の半ば過ぎに本格飛散が開始します。今年は平年よりやや多めの飛散が予想されていますので、毎年花粉症に悩まされていらっしゃる方は早めに対策をお取り下さい。
ところで、この季節には急性中耳炎の発症も比較的多いのをご存じですか。急性中耳炎は子供に多い疾患で、夏場に多そうな印象を待たれているかもしれませんが、風邪に続発することが多いため、実際には秋口から増加しはじめ冬場にピークがあります。暖かくなり始める3月には減少傾向が出そうなものですが、実際にはこの時期にもかなり多くの急性中耳炎の発症があるのです。もともと成人には比較的少ない疾患ですが、無理な鼻かみが原因となるためこの時期に多いのではないかと推測されます。鼻をかまれるときには片側ずつあまり力いっぱいかまないようにご注意ください。また、花粉症の低年齢化で中耳炎の多い年齢層と重なっていることも関係がありそうです。
急性中耳炎の痛みは1日か2日で軽快するためその時点で治ったものと誤解されることがありますが、完治させておかないと最近問題となっている反復性や遷延性の中耳炎に移行し、却って治療に難渋することがあります。特に鼻詰まりは中耳炎を長引かせる要因の一つです。
この時期の医療機関はどこも込み合いますが、鼻症状とともに耳の痛みを感じられた時には放置せずにぜひ受診されるようお勧めいたします。

右京医師会 寺薗 富朗

1月号 「不正出血とは(生理以外の出血)」

生理以外の出血のことを「不正出血」といいます。
「ちょっとだけ茶色いおりものがあった」「生理が終わって何日もたってから出血した」「いきんだら出血した」「拭いてもつかないのに、下着に血がついてます」これらはすべて「不正出血」です。
よく、「出血でなくて、茶色のおりものです。不正出血はありません。」といわれることがありますが、血液は空気によって酸化して変色します。少量の出血であれば、外に出てくるまでに時間がかかるので変色して茶色っぽくなるのです。「茶色」や「黒」のおりものはすべて量の少ない出血のことなのです。ですから生理以外にみられる「茶系・黒系」のおりものは「不正出血」と考えていただいてよいでしょう。
「不正出血」の原因はたくさんあります。もちろん、ホルモン性のものや子宮の入り口のびらんへの刺激によるもの、炎症などが原因の多くを占めています。子宮筋腫やポリープなどでもおこることがあります。「不正出血」の多くの原因は良性のものが多いのです。ただ、やはり「子宮がん」や「膣がん」「外陰がん」などによっておこる「たちのよくない不正出血」などを忘れてはいけません。
現代では、がんの治療はものすごい勢いで進歩しています。また、「がんになってから」の治療もそうですが、「がんにならないための予防」という医学も注目されるようになってきました。子宮頸がん予防のためのワクチン投与などももうすぐ開始されるというめども立ちつつあります。
がんは早い時期であれば完治も可能な病気です。
また、逆に「不正出血」がはなから悪いものであると思いこんでしまって、必要以上の心配を長時間されすぎることはまたつらいことです。余分な心配であることのほうが実際には多いのですから、もし、ちょっとした「色のついたおりもの」などに気がつかれたら、まず一度医療機関に相談してみてくださいね。

右京医師会 河野 洋子